2つの拡大エンジンの「いいとこどり」でさらに高画質化! 「リマスター超解像」に新機能を追加した ImageStudio Ver.8.9 をリリース

こんにちは、ImageStudio プロダクトマネージャーの小野知之です。

本日、ImageStudio 8 の最新版「Ver.8.9」をリリースしました。本バージョンでは、現在イチオシの「リマスター超解像」に新機能を追加し、一段と高画質化しましたので、詳しくご紹介します。

OPTPiX ImageStudio 8 (Ver.8.9)

※ ブログの表示上、画像が縮小される場合があります。画像をクリックするとオリジナルサイズで表示されますが、スマートフォン等画面サイズが小さいデバイスではドットバイドットにならないことがありますのでご了承ください。

「リマスター超解像」とは?

10~20年以上前の旧世代ゲーム機向けゲームタイトルを現行ハード(ゲーム機、PC、スマホなど)へ移植するケースが近年トレンドになっていますが、そこで大きな問題になるのが画面解像度の違いです。
過去の画像データを再利用するには2~4倍程度に拡大する必要がありますが、一般的な補間拡大では画質が低すぎて実用性に乏しく、かといってすべてを描き直すとなると大変な時間とコストがかかってしまいます。

そんな悩みを解決するのが、OPTPiX ImageStudio 8 の「リマスター超解像」機能です。機械学習により「高解像度の状態を推測しながら拡大」する超解像技術を用いた本機能を使えば、「まるで人が描きなおしたかのような高画質な拡大画像」を簡単に自動生成できるのです。

これにより、画像素材の高解像度化(HD化)に伴う描き直し作業の時間と手間を大幅に削減できるだけでなく、リマスターやリメイク作品の画面クオリティが向上します。

 

【使用例】

拡大前のオリジナル画像
(640×480 ドット)

単純に4倍拡大した場合
(顔部分のアップ)

「リマスター超解像」で4倍拡大
 

 

詳細は本ブログ内の下記エントリーをご覧ください。

現在、本機能を使用して開発されたゲームタイトルが続々と登場しつつあります。

 

そして、さらに高画質化する新技術「ハイブリッド」を追加!

これまでの「リマスター超解像」は、2つの超解像拡大エンジンを搭載していました。いずれもオープンソースのエンジンをOPTPiXの長年の画像最適化のノウハウを活かして独自拡張・ファインチューニングして作成したものです。

この2つのエンジンには、次のような特徴があります。

Clear waifu2x (標準) 質感を保ったまま自然な感じに拡大できるが、シャープさは若干控え目
Clear RealESRGAN (特殊) 輪郭線が非常にシャープになるが、質感や彩度が若干変化してしまう

このためユーザーの皆様から「2つのエンジンの良い部分を合成した拡大ができないか?」というご要望を繰り返しいただいていました。

今回新たに追加した「ハイブリッド」機能は、このご要望に応えるものです。

 

【使用例】
オリジナル画像
(512×512 ドット)
単純に4倍拡大した場合の顔
ボケボケですね。
Clear waifu2x で4倍拡大
自然な感じで拡大できますが、
線のシャープさは控え目。
Clear RealESRGAN で4倍拡大
線は非常にシャープですが、ツルっとして若干鮮やかに。

「ハイブリッド」で4倍拡大
髪ツヤ、頬紅、瞳に注目。
質感とシャープな輪郭線の両立した、
理想的な高品質HD画像に!

 

「リマスター画質復元」機能も強化

画像データの容量削減のために、「減色」「テクスチャー圧縮」など様々な圧縮方法を用いていることと思います。しかし、圧縮率を上げれば画質は必ず劣化し、「圧縮ノイズ」が発生してしまいます。

リマスターや移植の際に、この「圧縮ノイズ」の問題も起こります。新ハードの仕様に合わせた画像形式に変換したくても、圧縮済の画像をそのまま再圧縮すると画質がさらに劣化してしまいます。圧縮前のオリジナルデータが残っていれば良いのですが、そうでない場合、圧縮済みの画像データから元のキレイな状態を復元する必要があり、修正や描きなおしなどで非常に手間がかかります。

そんなときは OPTPiX ImageStudio の「リマスター画質復元」の出番です。「リマスター超解像」と「減色」の技術を応用することで、劣化した画像から元画像に近い美しい状態を自動的に復元することが可能です。

最新版では、前述の「ハイブリッド」技術を応用した復元エンジンと、減色後画像に特有の「誤差拡散ノイズ」を除去する復元エンジンを新たに追加しました。

「リマスター超解像」と併せて是非ご活用ください。

 

【使用例】
減色前のオリジナル画像
(256×256 ドット 27444色)
16色へ減色後の画像
ザラッとしたノイズが多数。
減色後画像に「リマスター画質復元」を使用
右上の画像から減色ノイズを除去し、
左上のオリジナルに近い状態を復元!
(3533色)

 

お試しください!

CRI・ミドルウェアは、2023年9月21日から幕張メッセで開催される「東京ゲームショウ 2023」にブース出展します。(9月21・22日のビジネスデイのみ)
「リマスター超解像」のデモをご覧いただけますので、良ろしければお立ち寄りください。

また OPTPiX ImageStudio は、製品版と同等の機能が使える無料トライアルを用意しています。(デベロッパー企業様のみ)
実際に手元でお試しいただきたい場合は、こちらをご検討ください。

OPTPiX ImageStudio は、画像処理ツールの定番として様々なニーズに応えながら、これからも進化を続けます。

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