アンチフリッカーフィルタ

アンチフリッカーフィルタイメージをインターレース表示環境で表示させるときに、ちらつき(フリッカー)が少なくなるようには、メインメニューから[フィルタ]-[アンチフリッカー]を選びます。

フィルタの強さ

フリッカー低減の強さを指定します。

選択領域のみ

選択領域のみ、処理を行います。

プレビュー

処理結果を先に表示して、確認することができます。[キャンセル]ボタンをクリックすると、イメージは元に戻ります。

このオプションがOFFのときは、[OK]ボタンをクリックするまで、処理結果を見ることはできません。

インデックスカラーイメージに対してこの処理を行うときは、プレビューができません。また処理後のイメージはダイレクトカラーに変換されます。

全レイヤを処理

ONのときはすべてのレイヤに対して、OFFのときは編集中のレイヤのみに対して、処理を行います。

新規画像作成

処理結果を新しい編集ウィンドウで表示します。オプションがOFFのときは、編集中の画像が処理結果のものに置き換えられます。

フリッカー低減の原理

filter_antiflicker2_off
フィルタなし

filter_antiflicker2_on
フィルタあり

NTSCテレビは、約1/60秒(1フレーム)ごとに約260本の横線をブラウン管に描きます。インターレース表示環境は、これを2フレーム使用して約1/30秒(1フィールド)で約520本の横線から構成される画像を作ります。このとき、1フレームめは奇数ラインだけ、2フレームめは偶数ラインだけをブラウン管に描きます。

もし、「奇数ライン全部が黒、偶数ライン全部が白の画像」をインターレース表示環境で表示した場合、1フレームめは真っ黒、2フレームめは真っ白になり、画面が激しく明滅する状態になります。

実際にはこのような極端な画像を表示することはありませんが、非常に微細に描いた絵や文字などを表示させた場合に、画面の一部に激しく明滅する場所が発生してしまうことがあります。例えば、下の図の「ア」や「チ」の横線部分がこのような状態になります。

アンチフリッカーフィルタは、画像の中でこのような「偶数ラインと奇数ラインで輝度が大きく変化する点」を探し出し、輝度の差を小さくする処理をします。輝度の差が小さいところには処理をしません。

下の図は、通常のPCモニタではフィルタがかかっている方はぼかしをかけたように見えますが、インターレース表示環境ではフリッカーの減った「目に優しい」状態になります。

filter_antiflicker1_off
フィルタなし
filter_antiflicker1_on
フィルタあり