Androidアプリ、対応バージョンはどうする?(国内と海外、シェアの違い)

こんにちは、開発の小野知之です。

Androidアプリを開発するときに悩むことの一つに「Android OS の対応バージョンをどうするか」があります。

Android 4 以降で追加された新機能を使いたいけど、世の中はまだまだ2.3のユーザーが多いから…
そんな理由で、「WebP画像形式対応」などの様々な素晴らしい新機能が使えず、諦めて2.3の機能だけでアプリを開発するケースも多いと思います。

では、この状況はいったい、いつまで続くのでしょう。いつになったら、Android 4 の機能を存分に使える日が来るのでしょうか。
今回は、そのヒントになるデータをご紹介します。

アプリをダウンロードしたAndroidのバージョン・シェア

グラフ1 (国内向けアプリ数種をダウンロードしたAndroidのバージョン・シェア)

これは、私が個人的に Google Play で公開している複数のアプリの「ダウンロードしたAndroid バージョン」の情報(約2万件)を集計したものです。2012年6月10日 から 11月3日までの5ヶ月間における、週毎のシェアの変化をグラフ化しました。

ご覧いただければ一目瞭然。
6月には75%前後もあったAndroid 2.3のシェアが、10月末には50%を切っています。それに対し、6月には10%以下だったAndroid 4 のシェアは、現在50%目前。11月中には2.3を逆転すること間違いなしです。


ところで、Googleのオフィシャル情報であるAndroid Developers Dashboardsによると、10月後半2週間のGoogle Playへのアクセスでは、Android 2.3 が 54.2% 、4.x が 28.5%との結果になっていました。
* Android Developers Dashboardsの内容は更新されます。本記事記載の数値・グラフは2012年11月7日に取得したものです。

Android Developers Dashboards (2012/11/1)

グラフ2 (Android Developers Dashboards より 2012/11/7に転載)

グラフ1とグラフ2の結果を比べると、特にAndroid 4.xのシェアに乖離があります。この違いはどこから来るものでしょうか。

グラフ1のアプリは、著名アプリではありませんのでユーザー層にある程度の偏りがあるという理由が考えられますが、一番の違いはユーザーの国籍でしょう。グラフ1のユーザーは主に国内グラフ2は当然ワールドワイドの集計結果です。
Android Developers Dashboards のデータは非常に信頼のおける情報ではありますが、国内ユーザーを主なターゲットとするアプリを開発する場合の判断材料とするには不充分だと言えます。今回ご紹介したグラフ1のデータも合わせて、判断材料としてご活用ください。

国内ユーザー向けにこれから開発するアプリなら、「Android 4 以降」対応という判断も、アプリの性質によっては充分アリですね。

 

タグ | 2020/06/16 更新 |