子供のころから、ずっと不思議に思ってました。ステテコに腹巻きのオジサンファッション。寅さん、バカボンのパパ、丹下段平、じゃりン子チエのテツ、カトちゃん。揃いも揃って、みんな同じファッション。
しかも、私の世代では、結構な確率で父親があのファッションをしていました。そう、架空のキャラクターのみならず現実の、しかも身近な父親が、あんなおかしなコーディネイトだったんです。
いったい、なぜなんだ?
さてさて、私も51歳になりまして、その体も色々と経年劣化してまいりました。まず、40代後半くらいから、冬になると足(特に太もも)が異常に冷えるようになりました。そして50歳を過ぎると、ご多分に漏れず腹がせり出してきました。しかも、最近は足と同様にせり出したお腹が冷えるようになってきました。きっと若い頃に比べると体温調節がうまく出来なくなってきたんだと思います。
そんなわけで、下半身には股引(関西で言うところのパッチ)やステテコっぽいものが必要になり、お腹の冷えを押さえるために腹巻きが必要になりました。
・・ということで、気がつくと私も「バカボンのパパ」ファッションになっていました。
こうなってみて長年の謎がようやく解けたのです。あのコーディネイトは、初老の体が必要としていたからこそ、たどり着いたものなのだと。
さすがに最近のステテコっぽいものや、腹巻きっぽいものは、昔のそれとは違って見栄えが良くなっていたり、腹巻きも目立たない厚みだったりしてスーツの下に着ていてもわからないのですが、やっぱ自分もそういう年齢に、そういう体になったのだな、とため息をつきながら考える今日この頃であります。