UNDOCUMENTED 9801/9821 Vol.2 - メモリ・I/Oポート編

序文

「UNDOCUMENTED 9801/9821」は、98プログラマの試行錯誤を減らし、 快適なプログラミングを支援することを目的として執筆にあたった。 「Vol.1 BIOS・割り込み編」の出版からもう既に3年が経とうとして今になり、 ようやくVol.2の発表となったことをまずおわびしたい。

この3年の間にPC-9800シリーズを取り巻く環境は大きく変わった。短期間に多くの機種・モデルが発表されるようになり、 新機種が発表されるたびに調査を行うことは難しくなった。そしてなにより、もはやBIOSやI/Oポートを操作してプログラミングを行うことは少なくなりつつある。 このような状況でVol.2を書籍として刊行することは現実的ではなくなっていた。 しかしながら、Vol.2の原稿として用意していた原稿をこのまま筆者の手元に置いておくだけではもったいない。 ハードウェアを直接操作しなくてはならないようなプログラムが依然として必要なことも事実である。そこで、Vol.2をWWWのページとして公開することにした。 Vol.1で書籍に収録した情報のほとんどを添付ディスクでテキストデータとして提供したのと同じく、 WWWでの公開はプログラマにとって理想的な情報提供の方法であると考えられるからである。

前述したように最近は機種毎に調査を行うことは難しく、 最新の機能についてはほとんど全く調査が出来ていないものが多々あることは否めない。 残念ながら今後調査を続けてゆくのは難しいが、読者の方々からもし有用な情報がよせられれば、 時々アップデートをしてゆこうと考えている。

本書の読み方

本書では、メモリ・I/Oポートを機能別に収録しています。 基本的には、メモリアドレス・I/Oポートアドレスの順に整理してありますが、 同じメモリアドレス・I/Oポートアドレスでも、対象機種・用途等が異なる場合は別の章に収録していることもありますのでご注意ください。

各章のなかでは、主にメモリアドレス・I/Oポートアドレス順に解説を配置しています。 各章のはじめには、章全体に関係する基礎知識をまとめて記載しています。

検索方法

機能を調べたいメモリ・I/Oのメモリアドレス・I/Oポートアドレスがわかっている場合には、 掲載されている箇所を探し出す作業は簡単です。 本書は基本的にメモリアドレス・I/Oポートアドレス順にならんでいますので、すぐに目的のメモリ・I/Oが見つけられます。

全メモリ・I/O一覧から望みの機能が見つけられなかったときには、 すべてのファイルから関係ありそうなキーワードで検索してみるとよいでしょう。

また、関連のあるファンクション・メモリ・I/Oを「関連」の項目に掲載しました。 目的のメモリ・I/Oに一度でたどり着けなかったとしても、関連する項目を探せば、 目的のファンクション・メモリ・I/Oが見つかります。

各メモリ・I/Oの構成

各メモリ・I/Oの説明は、アドレス、名称、対応機種、機能、解説で構成されています。 典型的なメモリの説明は例のとおりです。ただし、各項目ごとに適した説明にするため、 ここに示したフォーマットと多少異なる場合もあります。

メモリ 0000:0000~0001h
WORD
名前 サンプルワークエリア
分類 対象
内容 メモリの意味
bit 1: ビットの意味
ビットの解説
解説 o このメモリに関する一般的な説明
関連 関連ファンクション(割り込み)
関連メモリワークエリア
関連I/O

独自調査の資料について

公式の資料集に載っていない非公開のメモリ・I/Oには、メモリアドレス・I/Oアドレスの次行にUndocumentedと挿入されています。

メモリ 0000:0000~0001h
Undocumented
WORD
名前 サンプルワークエリア

このマークがついているメモリ・I/Oはその存在自体が非公開となっているものです。したがってその機能と仕様に関する全ての説明は独自の解析に基づいています。

また、存在自体は公開されていても、そのなかに未公開の機能や仕様が発見された場合には、その部分にUndocumentedと明示しています。解説部分では、パラグラフ毎に次に示すようなマークをつけて、注意すべき部分を明示しています。

解説  
o 一般的な情報
u 公開資料には記述されていない情報、または特に注意を要する情報

関連事項について

本書は資料集という特長から、他の資料を頻繁に参照しています。そこで、相互参照される項目を各項目の最後に示しました。また、各アドレス、ビットなどそれぞれの項目にのみ関連している事項に関しては、そのアドレスやビットの説明の直後に関連事項を示す場合もあります。

関連 0003:0004h
I/O 0005h bit 6
I/O 0005h bit 6

また、本書の項目の中には既刊の「UNDOCUMENTED 9801/9821 Vol.1」に納めされる、ファンクションの資料を参照する必要があるものがあります。そこで、Vol.1を参照している関連事項は「INT 00h - Funciont 00h」とし、ファンクションを参照していることを明示しました。

関連 INT 01h - Function 02h
0003:0004h
I/O 0005h bit 6

本書利用上の注意

本書には非公開情報や公開情報の訂正が数多く含まれています。これらの情報には、著者序文にも書かれていますように、さまざまな環境でのくり返しの実験や調査によって選られたものです。

本書の執筆にあたっては可能な限りの裏付け調査をおこないましたが、著者らが調査した環境と異なる環境では、本書の記述通りに動作しない可能性があります。当然のことながら、メーカーによる将来への互換性の保証などもありません。

本書の情報をもとにプログラムを開発する場合は、本書の記述をよく検討された上、各プログラマの責任において活用してください。本書に基づいたプログラムの運用結果に対しては、一切の責任を追いかねますのでご了承ください。

本書の記述に誤りが発見されたときには、BBSやInternetでの正誤表の配布や改訂版を通して随時修正してゆく予定です。お気付きの典雅あれば、著者宛に電子メールにてご連絡いただければ幸いです。

各ファイルの内容

全ファイルとその内容は、つぎの表のとおりです。ファイルはすべて通常のテキスト形式で圧縮せずに納められています。

※ 記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。

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