ここ数年、目立ってマンガ雑誌と単行本が売れなくなってきている。特にギャグマンガ、ショートギャグや4コマ(萌えキャラが出ないやつ)の落ち込みが目立つ。
理由はとてもカンタン。通勤電車の中を見渡せば答えがある。昔に比べて、車内でマンガ雑誌や単行本を読む人が全然いないのだ。みんな、スマホでネットサーフィンをしている。これではマンガ雑誌が売れるはずもない。
では、とりわけギャグマンガの落ち込みが激しい理由はなんだろう?
これも、答えはネットの中にある。Twitterにアップされる画像で人気のものは、ネタ系・お笑い系が圧倒的なのだ。つまり、ゲラゲラ笑いたければ、スマホでTwitterを見て人気画像を探せばいい。もちろんタダで見られる。
これではギャグマンガ家の商売はあがったりだ!この状況を見て、私たちギャグマンガ家はなにをすべきなのだろうか?
私は、2年くらい前から、思案の末、この渦中に飛び込むことを決めた。つまりTwitterでネタ画像をアップして、人気者になれないかと、思ったのだ。プロのマンガ家なのにタダで画像をアップして得があるのか?…と思う方もいるだろう。
しかし、多くの人がマンガ雑誌を読むことをやめてスマホでSNSに興じているのだ。彼らに「ネットをやめてマンガを読め」と言っても聞くはずがない。だから私はネットの中で存在感を大きくして、それを仕事に繋げていくことを考えたのだ。
それから2年。Twitterのフォロワーは+1万人以上増えた。私が上げるネタ画像を見て原稿依頼してくる編集者も増えてきた。ミュージシャンや著名サイトとのコラボ企画も舞い込んで来た。アップした画像をまとめて作った同人誌も話題になった。
タダで画像を上げることは無駄ではなかったのだ。