「バージョンを指定してエクスポート」ウィンドウ

機能の概要

「バージョンを指定してエクスポート」の機能を使用することで、旧バージョンのフォーマットに準じた SpriteStudio データをエクスポートすることができます。
例えばデータの編集にはSpriteStudio Ver.7 を利用して、再生にはVer.5 世代の SpriteStudio 5 Player を利用したい、といったケースで有用です。

注意:保存するバージョンに「4.2 (ssax)」または「5.8」を指定した場合、メッシュ・ボーン機能、マスク機能など Ver.5 以前には存在していなかった機能は出力されません。
ただし、ローカルスケール等のVer.6 以降で追加された新アトリビュートは旧アトリビュートに最大限変換して出力します。詳しくはこちらをご覧ください。

ダイアログ

「プロジェクト」メニューの「バージョンを指定してエクスポート」を選択することで「バージョンを指定してエクスポート」のダイアログを開くことができます。

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機能説明

保存するバージョン

保存するバージョンを指定します。

保存先フォルダ

保存先フォルダを指定します。

完了時に保存先フォルダを開く。

保存が完了した際に保存したフォルダを開きます。

ファイルに保存せずテストする。

ファイル保存は行わず、保存するデータへの変換テストを実行します。

警告のみログに出力する。

保存用のデータに変換、保存する際に警告のみログに出力します。

Setupデータを削除する。(5.8指定時のみ)

Setupデータを削除して出力します。

保存するバージョンに「5.8」以下を指定した場合のみ有効です。
Setup データに存在するキーは各アニメーションデータの先頭フレームにコピーされます(先頭フレームにキーが無い場合のみ)。通常利用ではチェックを入れることを推奨しています。

.ssw ファイルを出力する
(4.x 指定時のみ)

Ver.4 以前のワークスペースファイル(.ssw)を出力します。

出力した ssax ファイルを SpriteStudio Ver.4 以前でまとめて開きたい場合に有用です。

負数の拡大率によって表裏が反転しているパーツの角度値の符号を反転する(Ver.4互換)

親パーツのX/Yスケールのアトリビュートにマイナス値がある場合に、Ver.4では回転方向が一定ですが、Ver.5 以降では反転する仕様になっているため、これをVer.4 の動作に合わせる場合にチェックを入れます。
これは実際に ssax データを再生するプログラムによって適切に選択する必要があります。
通常、親子間の座標計算で行列を用いたプログラムではチェックを入れる必要はありません。

SSAXエクスポート時、Z軸回転の曲線補間値をラジアン単位にする(Ver.4互換)

曲線補間を使ったZ軸回転キー情報に含まれる傾斜値の単位をラジアン(Ver.4互換)にします。
このオプションも実際にssax データを開く環境に合わせて変更します。

保存

「保存先フォルダ」へ指定されたバージョンのフォーマットで保存します。

キャンセル

処理を行わずにこのダイアログを閉じます。

旧アトリビュートへの変換

Ver.6 時点で非推奨扱いとなったいくつかのアトリビュートに対しては代替となるアトリビュートが新設されました。
代替アトリビュートが使われており、保存するバージョンに Ver.5.8 以前を指定した場合、該当する旧アトリビュートに変換して出力されます。

具体的には以下のものがあります。

ローカルスケール

ローカルスケールは子パーツに影響を与えないスケールです。
Ver.4 において拡大率の継承設定をOFFにして、拡大率アトリビュートを指定した状態に相当します。
このキーがあった場合は、以下のルールで変換します。

  • 原則として符号に応じて上下/左右反転に変換します。
  • 値が 0 で補間が「なし」ならば、非表示キーのOn値に変換します。以降に値が0ではないキーがあった場合、そのフレームに既存の非表示キーがなければ非表示キーを値Offで追加します。
  • 値が補間あり、つまりアニメーションしている、または、±1を超える値、つまりスケールとして利用している場合、X/Yサイズのキーに変換します。
    X/Y
    サイズは子パーツに影響を与えず自身のサイズを変更するものです。

    • サイズの値はキーフレーム時点の参照セルによって決まります。セルの縦横サイズ* ローカルスケールの値。
    • サイズキーが既存の場合、単純に既存の値にローカルスケールの値を掛けます。つまりサイズキーに統合します。
    • ※制限:サイズは絶対値であるため、補間によって符号が反転するなのでローカルスケールの値に変換することができません。このケースではログに警告が出力されます。

ローカル不透明度

ローカル不透明度は子パーツに影響を与えない不透明度です。
Ver.4 では不透明度の継承設定をOFFにして不透明度アトリビュートを指定した状態に相当します。
不透明度キーに統合し、継承設定に個別設定を指定して不透明度を継承しない設定にします。

パーツカラー

パーツカラーはプログラマブルシェーダを利用せず、固定シェーダ(テクスチャコンバイナ)のみで表現できる機能に絞った古いハードウェアへの互換性を重視して追加されたアトリビュートです。
パーツカラーはカラーブレンドに変換されます。頂点単位のミックスを選択した場合にカラーブレンドではRateを指定できる点でパーツカラーより柔軟である(上位互換)ため、変換による情報のロスト(表示の劣化)はありません。

4.2 (ssax) 指定時の変換

保存するバージョンに「4.2 (ssax)」を指定した場合、5.8 向けの変換が行われた後に、更に Ver.4 向けの変換が行われます。
この変換では Ver.5 が搭載していたSSAXエクスポートを実行した時と同じ処理が行われます。
このため Ver.5 からエクスポートして利用されていたデータに関しては、Ver.7 からエクスポートした場合も同様に動作すると考えられます。(ただし前述の代替アトリビュートの変換処理で失敗するケースがあった場合この限りではありません)
また同様に Ver.5 のエクスポートで存在していた制限も等しく存在しています。

Ver.4 と Ver.5 以降との仕様の違いについて詳しくはこちらを参照してください。

Ver.5 が出力する .ssw .ssax ファイルとの違い

  • .ssw ファイル内に記述される[File]セクションのパス区切り文字の \ \\ と2つになっています。Ver.4 で問題なく読み込めるため実害はありません。
  • .ssax ファイル内のImageタグの Bpp が常に32になります。Ver.4 でこの値を参照することは無いためこちらも実害はありません。
  • 一部の <Attribute Tag=””> エレメントの順番が異なります。Ver.7 では HIDE FLPH の後になっています。XMLファイルのパースにおいてエレメントの順番で解析結果が変わることは無いためこちらも実害はありません。
  • 小さな改善:Ver.5 では頂点変形 VERT BottomLeft の値がオリジナルの値より-1されるなどの誤差が生じることがありましたが、Ver.7では変換前のデータの値そのままになります。

変換の成功と失敗

これらの変換時に表示を一致させられない状態のデータがあった場合、ログに警告が出力されます。
またエクスポートの終了時にダイアログで成功、失敗の数が報告されます。
問題があったアニメーション、パーツ、フレームの位置を参考に表示の差異を確認するようにしてください。

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