リマスター動画フレーム補間

「リマスター動画フレーム補間」は、動画の個々のフレーム間に「補間フレーム画像」を自動生成することで、動画のフレームレートを2倍にする機能です。
これにより、たとえば15fpsの低フレームレートの動画を、なめらかな30fpsの動画へ自動変換できます。
リマスター超解像」と組み合わせて使うことで、旧世代の低解像度・低フレームレートの動画を、現行世代向けに手軽に再利用することが可能になります。

元アニメーション
(15FPS)

「リマスター動画フレーム補間」
適用
(30FPS)

「リマスター動画フレーム補間」
X2適用
(60FPS)

編集画面上で変換する場合は、「レイヤー/アニメ」メニューから「リマスター動画フレーム補間」を実行します。
ただしこの場合、最大499フレームまでとなります(変換後に998フレームになります)。
500フレームを超える動画ファイルを変換する場合は、 「ツール」メニューの「動画ファイル一括処理」を使用してください。

ツールバーのアイコン、もしくはメインメニューの「レイヤー/アニメ」内にある「リマスター動画フレーム補間」からダイアログを開くことができます。

設定

補間強度

標準設定では、シーンの変わり目のフレームや映像の変化が大きいフレームの間ではフレーム補間を行わない(前フレームのコピーを挿入する)ようになっています。

「補間強度」の設定では、このようなフレーム補間を行うか、行わないか、のバランス調整を行います。

補間フレーム生成効果

生成効果の度合いを設定します。弱にするとフレーム補間を少な目にします。

強にするとフレーム補間を多めにしますが、フレーム補間に適さない場面でフレーム補間を行って破綻する(画像が乱れる)可能性が高くなります。

強制生成

「強制生成」を行うと、常に全フレームに対してフレーム補間を行うようになります。

シーンの変わり目や変化が大きいフレーム間でも必ずフレーム補間を行うので破綻するフレームが目立ちやすくなります。

※「補間強度」を最大にしてもフレーム補間されないが強制的にフレーム補間を行うとうまくフレーム補間できるフレームをピックアップしたい場合などに利用できます。通常はOFFで使用してください。

TVアニメーションのようにフレーム間を少なくしダイナミックな動きをさせるている場合、絵を止めて見ると破綻したフレームになりやすいですが、中間フレームとして見た場合は成立する場合もありますので、実際に再生し確認しながらの運用をおすすめします。

 

●「強制生成」のサンプル画像

元アニメのフレーム1

「強制生成」で生成されたフレーム1.5

元アニメのフレーム2

上記の1フレームから2フレームは画像の変化が大きいため、「強制生成」をかけないとフレームが生成されません。「強制生成」をかけた場合、1枚絵としてみた場合はやや破綻した感じ(残像がかかったような状態)になります。

ただし、連続したアニメーションとして見た場合は中間フレームとして成立しています。
状況に応じ利用をすると良いでしょう。

その他

その他の設定項目、及びボタンの説明です。

ループアニメ用

ONにした場合は、最終フレームと最初のフレームとの補間フレームを末尾に追加します。OFFの場合は、最終フレームの複製を末尾に追加します。

フレームレート無変更

ONにした場合、処理実行時に各フレームの切り替え速度を変更しません。総フレーム数は2倍になるので、再生時の見た目の速度が半分になります。

アルファ(透過)を破棄

「リマスター動画フレーム補間」を実行する際に、元の動画にあるアルファチャンネル情報を破棄します。

チェックをONにした場合、透過部分のブレンド色がアクティブになり、塗りつぶす色を設定できます。リセットボタンを押すと、RGB:000に設定できます。

設定のリセット

現在の設定状態を破棄し、初期状態の設定に戻します。

OK

現在の設定で「リマスター動画フレーム補間」を実行します。

キャンセル

キャンセルしてダイアログを閉じます。

注意点

「リマスター動画フレーム補間」を使用するには対応GPUの搭載が必須となります。

(”Vulkan”対応世代のGPUとドライバーが必要。また、VRAMは2GB以上が必要。)