田中圭一のゲームっぽい日常 アニメで成功するなら昭和テイストが重要

アニメで成功するなら昭和テイストが重要

9月末に「宇宙戦艦ヤマト2199」が無事に完結した。劇場公開も成功しBlu-rayの売れ行きも大盛況、プラモデルも売れているとのことで、ヤマトファンとしては嬉しい限りである。

気になっているのは、この作品「旧来のファンから支持されただけではなく新規ファンの開拓にも成功した。」と言われている点だ。私の皮膚感覚では、新規ファンなんて、どこにいるの?って感じである。

「魔法少女まどか☆マギカ」の劇場版も大ヒットしているようだが、まどか☆マギカを観に行っているアニメファン(今のアニメファン)とヤマト2199を支持しているファンとは、あまり重なっていないように思えるのだ。

・・・つまり、何が言いたいかというとヤマト2199は、何年もアニメから遠ざかっていた40代50代の普通の人々を、アニメに呼び戻した結果の大ヒットだったのではないだろうか、ということだ。

事実私の周囲にも、数名の「最近のアニメはまったく観ないけど、ヤマトだけは観た。」という人がいる。

作品内容としても、昭和の代表的なアニメである「宇宙戦艦ヤマト」を現代風にアレンジし、40代50代のオトナが観ても十分に見応えのある内容に仕上がっていた。

ヤマト2199のヒットによって「遠ざかっていたけど、アニメってやっぱ面白いな。」と思ってきている40代50代が増えてきているような気がする。

そこに、この10月から「キルラキル」というアニメ番組がスタートした。これがまた「昭和の熱血少年漫画」のテイストを現在のパッケージで包んだ、40代50代の昭和アニメ・漫画が大好きな人にはたまらない作品だ。

学園支配をもくろむ一派に、単身で挑むアウトローの主人公。彼らの武器は身体能力を何倍にも跳ね上げる「服」だ。劇中では神衣(かむい)と呼ばれている。

画風も昭和アニメ・昭和熱血漫画のテイストをそれっぽく再現していたり、エンディング曲も昭和アイドルソングっぽかったり、とにかく40代50代のためだけに作られたような気さえする作品だ。

この「昭和アニメ・漫画」を現代風パッケージに包んだ新作ブーム、是非とも続いて欲しいものだ。

タグ | 2020/06/16 更新 |