田中圭一のゲームっぽい日常 葬式をプロデュースしてみたい

田中圭一のゲームっぽい日常 葬式をプロデュースしてみたい

 

サイテーマンガ家という職業柄、常に不謹慎なネタを頭の中でこねくり回している私です。その中でも、「葬式に関わるネタ」というのはたくさん浮かんでくるものの作品に反映できないものが多く、未発表のネタがたくさん溜まっています。

なんで発表できないかというと、「人の死をギャグにする」という極めて不謹慎なネタは商業マンガではNGであるケースがほとんどだからです。ややもすればネットで炎上しかねない危険なネタなど、まっとうな出版社が載せてくれるわけなどありません。

ちなみに、こういうネタです。

  • 棺桶の窓(故人の顔を拝むための)が、顔の部分だけではなく下半身のあたりにも付いている。
  • 参列者は故人の顔や身体にマジックで落書きしなければならない。
  • 棺桶は防水になっていて、出棺の時にウナギのたれをひたひたに入れる。これは火葬した時に美味そうなにおいを漂わせるため。
  • 霊柩車はピンク色をベースにした痛車。
  • 生前、故人は手術を受け、骨の一部に「あたり」の文字を彫ってあり、お骨拾いで「あたり」の骨を拾った人には大福餅がプレゼントされる。

せっかく生み出されたネタたちは、このままお蔵入りさせるしかないのでしょうか?

ただ、これらのネタを眠らせることなく合法的に発表する方法はないわけではありません。もちろん同人作品で発表するという方法もあるのですが、それでは話題にもならないし、そもそも同人誌に求められているものは不謹慎なネタではないので売れるはずもありません。

では、どこで発表するのか?合法的とはどういうことか?

答えは「田中圭一の葬式で実際にネタを実現する。」です。

私が私自身の葬式をプロデュースするのです。その時に不謹慎なネタを実際に繰り出して参列者を笑わせる、という方法です。
「ガキの使い」の「絶対に笑ってはいけない葬式」をリアルでやるわけです。
これなら誰からも文句の出ようがありません。

問題は、私自身が参列者の反応を見ることができない、ということです。既に死んでいるわけですから。それ以前に遺族は私の遺言どおり不謹慎な葬式を実行してくれるのでしょうか?

不安は残りますが、私が死んだ際には、皆様是非ともご参列ください。

タグ | 2020/06/16 更新 |