OPTPiX ImageStudio License Manager Linux版のインストールについて説明します。
OPTPiX ImageStudio License Manager は、OPTPiX imésta 7 for Game & Embedded と OPTPiX ImageStudio 8 の使用ライセンス数を管理するフローティングライセンスマネージャーです。
お使いのLinuxシステムにインストールすることでdaemonとしてシステムに常駐し、クライアントとの通信及び管理を行います。
目次
ダウンロード
ダウンロードページの「OPTPiX ImageStudio License Manager – Linux版」よりダウンロードしてください。
- OPTPiX ImageStudio 8 のダウンロード – FLM Linux版
Linux版のページ内リンクを開きます。
インストール
インストール方法を解説します。
インストール
ここでは作業用ディレクトリから、OPTPiX ImageStudio License Manager を新規にインストールする手順をコマンドベースで説明していきます。
- ファイルを作業用ディレクトリへコピーします。
ダウンロードしたパッケージを root (ルート)権限アカウントの一つの作業用ディレクトリに転送・コピーしてください。 - パッケージをインストールします。
必要なモジュールのインストール、ユーザーアカウントの作成、サービスの登録などが行われます。#yum install wtflmgrd_is8-7.00.00-1.x86_64.rpm
※パッケージ名はダウンロードしたファイル名に変更ください。
- パッケージのインストールが完了するまで待ってください。
- 初期設定スクリプトを実行します。
初期設定スクリプトでは フローティングライセンスマネージャー が使用する「ポートの開放」、「ライセンス認証」、「daemonの登録と有効化」を順に行います。認証を含むこれらの処理を行うことで フローティングライセンスマネージャー が使用できるようになります。#/opt/wtflmgrd_is8/bin/wtflmgrd_reg.sh
- ファイヤーウォール設定が行われます。
ファイアウォール設定に フローティングライセンスマネージャー が使用するポート(14355/tcp)を追加し、開放します。
画面に次のように表示されます。Open wtflmgrd port. success success
- ライセンスキーの設定を行います。
画面に “ライセンスキー :” とプロンプトが表示されますので、お送りしたライセンスキーを正しく入力してください。ハイフン(マイナス記号)の入力は省略可能です。ここでは例として “AAAAA-BBBBB-CCCCC-DDDDD-EEEE” を入力しています。Activate FLM license. ライセンスキー : AAAAA-BBBBB-CCCCC-DDDDD-EEEE
- ライセンス認証処理が行われます。
フローティングライセンスマネージャーが、ライセンス認証サーバーにアクセスを行います。認証に成功すると、画面に有効期限などのメッセージを表示し、所定のディレクトリに認証データを保存します。Starting license authorization... Floating Lincese Manager をご利用いただき、ありがとうございます。 本ソフトウェアの有効期限は [ 2020年 1月 31日 ] です。 有効期限後も継続してお使いいただくには、ライセンスのご購入が必要です。 ※有効期間の終了前でも、延長分を先にご購入いただけます。 ※有効期間の終了後でもご購入いただけます。 ご不明な点などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。 Authorization suceeded. Registration complete.
- ライセンス認証が正常に行えているか確認ください。
ライセンス認証に失敗している場合は、ライセンスキーの指定に誤りがないか、ネットワーク環境に問題がないか等をご確認の上、「(4)初期設定スクリプトを実行します。」の手順を行ってください。再度手続きした際にポートが開放済みであるメッセージが表示されますが、こちらは異常ではありませんのでご了承ください。 - daemonの登録と有効化が行われます。
次のように表示されたら初期設定スクリプトは完了です。Enable daemon. Done. #
アップデート
旧バージョンの フローティングライセンスマネージャー をインストール済みの場合、次のコマンドを実行してください。
#yum update wtflmgrd_is8-7.00.00-1.x86_64.rpm
※パッケージ名はダウンロードしたファイル名に変更ください。
各種設定はインストール時に行われているため、アップデート時は初期設定スクリプトの実行は必要ありません。
実行
インストールが完了すると フローティングライセンスマネージャー (wtflmgrd_is8) は即座に起動され、システムに常駐します。
また daemon として登録され、OS起動時に自動的に起動・常駐するように設定されます。起動のためにコマンドを入力する必要はありません。(何れも実行ユーザーは “wtflmgrd_is8” です。)
インストールを行い、稼働後、 OPTPiX ImageStudio 8 を実行して、フローティングライセンスマネージャー をインストールしたサーバーの IPアドレス と ポート番号(デフォルトでは14355)を指定し、接続が正しく行われるかどうかをご確認ください。
利用状況の確認
OPTPiX ImageStudio 8 の利用状況は、システムログに出力されます。
システムログは、/var/log/messages に出力されます。システムログを参照することで、クライアントPCとの接続状況(同時利用台数)を確認できます。
- 接続時
Jan 10 17:37:03 localhost wtflmgr_is8[22860]: Connect : 192.168.10.110 (pc.example.jp), Client count : 1
- 切断時
Jan 10 17:37:13 localhost wtflmgr_is8[22860]: Disconnect : 192.168.10.110 (pc.example.jp), Client count : 0
定期ライセンス認証
フローティングライセンスマネージャー は定期的に弊社サーバーと通信し、最新の認証ファイルを取得するようになっています。
定期認証処理
- 24時間に一度、ライセンス認証します。
フローティングライセンスマネージャー は、起動時刻を起算に24時間に一度、弊社サーバーと通信し、ライセンス認証を行うようになっています。 - 定刻認証設定が可能です。
この処理は設定ファイル(/etc/opt/wtflmgrd_is8/wtflmgrd.config)を利用することで、起動からの24時間周期ではなく毎日決まった時刻に行うように設定することも可能です。 - 猶予期間が設けられています。
ライセンス認証に失敗した場合でも、フローティングライセンスマネージャーが即座に動作を停止することはありません。連続稼働を行う中で一時的にライセンス認証に障害が発生した場合などを考慮して、最後にライセンス認証が成功してから一定期間(数日間)は、引き続きお使いになれます。ただし、最後の認証から一定期間が経過すると、フローティングライセンスマネージャーはライセンス認証エラーで終了します。
定刻認証設定
決められた時刻にライセンス認証する設定が行えます。
ここではライセンス認証を行う時刻の設定手順について説明します。
- 設定ファイルをテキストエディタで開きます。
設定ファイルは次のファイルです。/etc/opt/wtflmgrd_is8/wtflmgrd.config
こちらをお使いのテキストエディタで開いてください。
- ライセンス認証実行時刻を指定します。
設定ファイルの “activation” パラメータに実行したい時刻を HHMM 形式で指定します。例えば “activation=0800” と指定すると、毎日午前8時にライセンス認証を行います。 - 設定ファイルを保存します。
設定の編集が完了したら設定ファイルの保存を行い、テキストエディタを終了してください。 - 設定変更を反映します。
systemctl コマンドを使用して wtflmgrd_is8 の再起動を行ってください。# systemctl restart wtflmgrd_is8
ログファイルの確認
ライセンスのチェック結果はシステムログ(デフォルトでは /var/log/messages)に出力されます。このファイルを参照することで、チェックに成功しているかどうかを確認できます。
- 成功例
Jan 10 17:45:09 localhost wtflmgr_is8[23162]: Authorization suceeded.
- 失敗例
Jan 10 17:55:51 localhost wtflmgr_is8[23351]: Activation error code -1
NOTICE :
ライセンス認証にてエラーが発生していないか、定期的にログファイルの確認を行ってください。
何らかの障害によりライセンス認証が正常に行えていない場合、一定期間が経過するとサービスが終了します。ImageStudio 8が急に使用できないケースが発生しないようご注意ください。
実行結果のメール送信
設定ファイルを利用することで、定期認証の結果をあらかじめ指定しておいたアドレスにメールで通知することが可能です。これにより、エラーが発生していないかどうか、より確実に検知できます。
なお本機能はsendmailを利用しています。あらかじめお使いのサーバーで sendmail が正しく動作するように設定しておいてください。
- 設定ファイルをテキストエディタで開きます。
設定ファイルは次のファイルです。/etc/opt/wtflmgrd_is8/wtflmgrd.config
こちらをお使いのテキストエディタで開いてください。
- メール送信パラメータを設定します。
“sendmail-enable”パラメータの値を 1 にしてください。 - 送信するメールアドレスを設定します。
“sendmail-to”パラメータに宛先メールアドレス、”sendmail-from” に送信元メールアドレスを指定してください。 - 設定ファイルを保存します。
設定の編集が完了したら設定ファイルの保存を行い、テキストエディタを終了してください。 - 設定変更を反映します。
systemctl コマンドを使用して wtflmgrd_is8 の再起動を行ってください。# systemctl restart wtflmgrd_is8
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