導入事例 :

事例紹介
ジクシーズ社 『ドリランド 魔王軍vs勇者!』『魔装詠唱バトルスター』
メディアミックス時代での画像最適化フロー

グリーとヤフーの合弁会社として、2013年3月に発足したジクシーズ。同社から7月末にリリースされた、モバイル・ソーシャルゲームの第一弾が『ドリランド 魔王軍vs勇者!』です。
スマートフォン専用タイトルでありながら、開発期間は脅威の3ヶ月半。画像素材の最適化に「OPTPiX imésta 7」が導入され、期間短縮に大きく貢献しました。

さらに同社では、自社第二弾タイトルとして、人気声優のフルボイスによる恋愛シナリオと、本格的なギルドバトルが楽しめる『魔装詠唱バトルスター』を発表。年内リリースに向けて鋭意開発が進められています。こちらでも「OPTPiX imésta 7」が導入され、クオリティアップに貢献中。活用事例についてお話を伺いました。

ジクシーズ社のメンバー

大手二社の合弁でスタートしたジクシーズ

日本を代表するインターネット企業、グリーとヤフーの力が結集して産声を上げたジクシーズ。代表取締役社長 井坂友之氏は、『聖戦ケルベロス』などのヒットタイトルを手がけ、海外事業の経験も併せ持つ、グリー創業時からのメンバーです。会社設立にあたって両社から36名の精鋭が集結。「まずは両社の強みを出せるところは何かと考え、一般的に知名度の高い『探検ドリランド』のスピンオフタイトルを開発することになりました」と、説明します。

ジクシーズ社 代表井坂氏

ジクシーズ社代表 井坂友之氏

画面を活かした高いクオリティと、ネイティブアプリに劣らない遊びやすさを実現しました。また本家でおなじみのカードバトルではなく、パーティを編成して冒険を行い、武具を成長させていくなど、RPGの王道的な内容になっています。これも「フィーチャーフォンのソーシャルゲームが、どんどん先鋭的になっていたので、誰もが遊べる世界観にしたかった。また、せっかく新会社を興すのだから、カードゲームではなく、何か新しいものを作り出したい」という思いからでした。

一方で新作の『魔装詠唱バトルスター』は、学園を舞台に少女たちのバトルショウが繰り広げられるオリジナルタイトル。最大の特徴はブラウザゲームでありながら、過去に例がないほどボイスが充実している点です。プレイヤーは特別な能力を持つ美少女たちが集う学園の生徒会長という設定で、恋愛シナリオと本格的なギルドバトルが、人気声優の多彩なボイス付きで楽しめます。

開発の経緯について「カードゲームが飽和し、美麗なカードの収集に一服感があるなかで、スマホというデバイスに変わり、よりゲームの世界観を愛せるものを開発したいと思い、ボイスとシナリオが重要だと考えた」とのこと。そこでボイスの魅力を中軸に、世界観やゲーム内容を組み立てた結果、本作の内容となりました。「既存IPの第一弾で良い成果を収めつつあるので、オリジナルIPの第二弾で会社を本格的な成長軌道に乗せたい」と井坂氏は語りました。

Yahoo!ニュースでの事例で早くから「OPTPiX imésta 7」に注目

それにしても『ドリランド 魔王軍vs勇者!』における3ヶ月半という開発期間には、改めて驚かされます。フィーチャーフォン時代ならまだしも、スマホタイトルでは最低半年、ネイティブアプリでは1年以上かかるケースも珍しくないからです。

この点について井坂氏は、「36名のほとんどが、お互いに初対面の状況から会社がスタートしました。中にはゲーム開発経験のないメンバーもいたほどです。そのため、できるだけ早くゲームを完成させることが重要で、『ドリランド』という既に世の中にある題材が有効でした」と語りました。グリー・ヤフーという大企業からベンチャー企業に移ったことで、意志決定の速度が上がりましたし、なによりスタッフのがんばりが大きかったといいます。

また、開発現場を大きく援護したのが、「OPTPiX imésta 7」の優れた画像最適化機能です。本作はカードではなく、家庭用ゲームのRPGのように、武具アイテムの組み合わせでキャラクターをパワーアップさせます。そのためアーティストが作成した大量の武具アイテムのグラフィックを、劣化を最小限に抑えつつ、スマホアプリで使用可能なファイルサイズにまで削減する必要がありました。そのための切り札となったのが本ツールです。

ジクシーズ社 宇野氏

ジクシーズ社 宇野雄氏

コンソールゲーム開発では、長く定番ツールとして愛用されてきた「OPTPiX imésta 7」ですが、ソーシャルゲームの開発現場では、まだ知名度が高いとは言えません。しかしゲーム事業部で「白魔道士」の肩書きを持ち、社内のあらゆる部署で「体力回復の呪文」を唱える宇野雄氏は、早くから導入を決めていたと言います。

実は「OPTPiX imésta」は以前、Yahoo!のサイト制作に使用され、トラフィック量削減に大きく貢献した事例がありました。宇野氏はこのニュースをきっかけに「OPTPiX imésta」に着目。さらに前職で働いていた企業が採用していたこともあり、すんなり導入が決まりました。

100ファイル以上の最適化を数分で実現

『ドリランド 魔王軍vs勇者!』はブラウザゲームということもあり、グリーが開発したHTML5のフレームワーク、Lightweight SWF(LWF)上で開発されています。LWFは独自ファイルフォーマットに基づくアニメーションエンジンで、Flashコンテンツから変換したアニメーションデータを、UnityとHTML5で再生できるというものです。

そのため画像素材も、はじめにPhotoshopで高解像度なPSDデータとして作成したものを、24ビットのPNGファイルにマクロでまとめて変換されました(ゲームの用途にあわせて、一つのファイルを大・中・小の3種類に変換されています)。その上で、これらのファイルを「OPTPiX imésta 7」で画像最適化。続いてFlashコンテンツを作成し、LWFでコンバートするのが基本的なワークフローとなります。

ただし、武具アイテムなどの画像最適化処理は、えてしてスケジュール後半に集中しがち。そんな中でもゲーム事業部で「バトルマスター」の肩書きを持ち、リードアーティストとして現場を統括した小原修一氏は、「100アイテム以上の画像最適化が、わずか数分で終了しました」と説明しました。

ジクシーズ社 小原氏

ジクシーズ社 小原修一氏

実際、本ツールがなければ、3ヶ月半でのリリースは難しかったといいます。

むしろ、意外に時間がかかったのがチェック作業でした。最適化処理の後に、一つずつファイルをビューワで開いて結果を確認。画像が荒れてしまったものを選別し、設定を再調整して作業を繰り返す必要があります。そのため小原氏から「大量の画像ファイルをまとめて確認できるようなビューワがあれば・・・」という要望が出されました。
浅井氏いわく、「ウェブテクノロジはこれまでもユーザーの声をヒントに商品力を高めてきた」とのこと。今回のこの要望にも興味深く耳を傾けていたのが印象的でした。

ワークフローの改善でさらなるクオリティアップ

また新作『魔装詠唱バトルスター』では、前述の通りボイスデータの再生に加えて、目パチ・口パクといった多彩な表情をみせるヒロインたちの愛らしさも重要な要素。キャラクターの魅力を前面に押し出していることもあり、当初からメディアミックス展開も視野に入れられているといいます。今後、雑誌での記事露出や、ポップなどの印刷物向けに画像ファイルを提供する機会が増えることを見越して、メインキャラクターのデータなどは、当初から印刷物に耐えうるサイズで作成されているそうです。

こうした高解像度のデータを、クオリティを劣化させることなく最適化させるためには、どうしたらいいか・・・。ここで再び「OPTPiX imésta 7」が活躍することになりました。中でも重点的に使われたのは「拡大・縮小」機能です。単純にPhotoshopで画像ファイルを縮小するよりも、「OPTPiX imésta 7」に搭載されている縮小機能と減色を併用することで、高い品質を保ったまま、ファイルサイズを減らすことができます。

さらに本作ではウェブテクノロジの協力のもと、ワークフローの改善も含めた、高度な画像最適化を実施。かつてない効率化が達成できました。

同社の浅井維新氏は、次のように手順を紹介します。

lanczos3

優れた縮小品質を誇る「lanczos3」

「画像最適化の工程には、1.画像サイズ(ドット数)の縮小、2.ファイル容量の削減、という2ステップがあります。常に大写しになるヒロインたちの画像はこのタイトルにとっての文字通り「顔」。クリエーターには原画のクオリティをユーザーのスマホ画面に届けたいとの思いがありますから、両ステップとも画質重視が求められます。

まずは画像サイズ(ドット数)の縮小です。OPTPiX imésta 7では「lanczos3」というアルゴリズムを採用しています。他の画像ツールではあまり一般的ではないアルゴリズムですが、このおかげでヒロインたちの画像の「ドット荒れ」を軽減できました。」

減色前後を比較したスクリーンショット

左が減色前、右が減色後。
OPTPiX imésta 7で減色すると200%まで拡大しても、色数が減ったことがわからない

「次に、ファイル容量を削減する処理を行います。『魔装詠唱バトルスター』では、アニメ調のタッチを採用しているため、写真画像の圧縮に向いたJPEG圧縮では、輪郭周辺にモスキートノイズと呼ばれる「モヤモヤ」が目立ってしまいます。アニメ調の画像にはPNG圧縮が最適なのですが、フルカラーのPNG24形式ではそれなりのファイル容量になってしまいますので、減色という技法を使い使用する色を減らすことでファイル容量をさらに小さくします。」

「ヒロインたちの画像については、イラストレータさんたちの『渾身の塗り』を大事にする意味で、色数は256色、誤差拡散の拡散度は50%と高めに設定しました。そして最後に、PNGとして保存するのですが…。ここで、「OPTPiX imésta 7 for Mobile & Social」の機能『PNGオプティマイザー』の出番です。」

「この『PNGオプティマイザー』は、従来から搭載されているPNGオプティマイザーを更に改良したものです。これまでのものと同様に、画質に影響を与えることなく、ファイル容量を『さらに』小さく圧縮することができるようになりました。」

"PNGオプティマイザー"のスクリーンショット

"PNGオプティマイザー"のスクリーンショット

ファイル容量比較

左が通常の減色後、右がPNGオプティマイザー後。
10%近くファイル容量が小さくなっていることが分かる

一覧表示画面スクリーンショット

「『魔装詠唱バトルスター』では、その世界観を彩るたくさんのアイテムが登場しますが、その一覧表示画面のアイコンにはJPEG画像が使われていました。スマートフォンアプリは即応性が重視されるため、小さく表示される画像にJPEGを使うケースが多いのですが、『PNGオプティマイザー』を適用すれば、JPEGと同じファイル容量で画質的に有利なPNGに置き換えられると提案しました」。

「OPTPiX imésta 7の「ファイルサイズ調整」機能と改良された『PNGオプティマイザー』とを組み合わせたところ、今まで以上にファイル容量と画質を両立させることができました。」

ファイルサイズ調整のスクリーンショット

予めファイル容量を指定した上で、色数や圧縮アルゴリズムを半自動選択することができる「ファイルサイズ調整機能」

アイテムアイコンのJPG・PNG比較のスクリーンショット

『PNGオプティマイザー』を併用してファイルサイズ調整機能を実行した結果。
同一ファイル容量での画質が更に高くなった

スマホアプリでさらに重要度が増す「OPTPiX imésta 7」

「モバイル端末の画像表示能力が上がるにつれて、画像の最適化処理はますます重要になっています」と宇野氏は語ります。Retinaディスプレイの普及に伴い、さらに美麗なグラフィック表示が可能になっている一方で、端末の搭載メモリはそれほど増加していません。加えて、大都市圏で普及するLTEなどの高速通信網に対し、地方ではまだまだ3G回線が一般的なこともあり、回線速度を考慮する必要もあります。また開発費回収のために、ソーシャルゲームにおいてもメディアミックス展開をはじめ、コンテンツのワンソース・マルチユースが進んでいます。

そのためには高解像度の画像データをいかに効率良く、美麗に最適化するかが、大きなポイントとなります。またアプリ容量の拡大に伴い、1コンテンツあたりの画像ファイル数も飛躍的に増加しており、ツールの生産性向上が求められています。単なるツール導入に留まらず、ワークフロー全体を常に見直していく必要もあります。

こうした背景の中で、「OPTPiX imésta 7」に求められるニーズはさらに拡大していると言えるでしょう。その可能性と期待感を改めて感じた取材でした。

ライター:小野 憲史

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