EXEpress開発担当の橋本孔明です。
このたび、高機能自己解凍型インストーラ作成ツール「EXEpress 6」の最新バージョンとなる「バージョン6.20」、およびその不具合修正版となる「バージョン6.21」を公開しました。
高機能自己解凍型インストーラ作成ツール EXEpress 6
バージョン6.20では皆様のご要望を反映し、さまざまな新機能や改良を施しています。詳しくは更新履歴をご参照いただければと思いますが、今回はその中でも注目ポイントをいくつかご紹介したいと思います。
1. プログラムのUnicode化／英語モードの強化搭載
バージョン6.00より、ユーザー指定文字列の日英切り替え指定を可能にしてきましたが、6.20では日英切り替えに対応した入力項目が大幅に増加しています。
また、本体プログラム・自己解凍実行プログラム・アンインストーラ・EXEpress Compressorなど、全面的にプログラムをUnicode対応でリファインしており、ファイル名やユーザー入力項目などで現在のWindowsの文字コード指定以外の多言語文字（ハングル、簡体字、役物付きアルファベットなど）を同時使用した場合でも文字化けなどの不具合を生じないようになりました。
日本語のみでの使用においても、「♡」「⚡」などShift_JIS範囲外でUnicode指定が必要な特殊文字を使用することができるようになりますので、ゲーム タイトルの配信などで活用することもできるかと思います。
2.アンインストール情報の登録機能強化
Windowsにアンインストーラを登録する際、「バージョン」および「サイズ」の子項目を登録することができるようになりました。
「バージョン」については、手動入力に加え、プログラム ファイルのバージョン リソースの指定内容を抜き出して自動設定することもできます。
アンインストーラ登録オプション
3.「ウィザード無し（サイレントモード）」を追加
従来バージョン（6.04まで）では、「ウィザード無し」のデザインを選択することができましたが、このモードで実行した場合でも、起動時のファイル チェック画面やエラー メッセージなどは表示されていました。
バージョン6.20からは、「デザイン」指定機能を改良の上、「ウィザード無し（サイレントモード）」を追加しました。このモードで作成された自己解凍実行ファイルは、起動・処理・終了までの間、いかなる場合でもユーザー インターフェース要素（ダイアログボックス、メッセージボックスなど）を表示しません。
派生用途として、このモードで作成したセットアップ プログラムを用いると、Windows 10で最近導入された「Desktop App Converter」（Desktop Bridge、Project Centennialなどとも呼ばれます）を活用し、「Microsoft ストア」に登録可能なアプリ パッケージを作成することもできます（詳しくはこちらの記事「従来のアプリをWindows 10のUWPアプリ形式にパッケージングする『Desktop App Converter』」へ）。
ウィザード無し（サイレントモード）が選択可能に
4. ご要望の多かった機能の追加を実施
これまでご利用いただいているお客様からご要望の多かった機能追加を実装しました。
項目は多岐にわたりますが、代表的なものを3例紹介します。
- 「デスクトップ」「スタートアップ」などへのショートカット作成を行うよう指定した場合、実行時にはそれらの確認チェックボックスがオフのままとなっていましたが、これらをデフォルトでオンとする指定、および作成確認自体を表示しない（強制的に作成する）設定が可能になりました。
- 「自動実行」ページに「『インストールの完了』ページの表示を省略する」を追加しました。
- CAB形式の書庫ファイルでは、ファイル フォーマットの制約上、空のフォルダを格納することができず、セットアップ中に空フォルダを作成することができませんでした。このため、書庫に「$epskip$.$$$」という名前のファイル（0バイトで構いません）が含まれていた場合、それは必ず解凍をスキップするようにし、間接的に空フォルダを格納・作成できるようにしました。
EXEpressでは、引き続き製品の改良を進めてまいりたいと考えておりますので、ぜひ皆様のご意見・ご要望をお寄せください。
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